鉄道経営


国鉄の経営破綻

 日本の戦前の鉄道事業(運輸省)は、戦後、1949年に日本国有鉄道(JNR)として公社の事業に移行し、やがて経営破綻した。その原因としては、鉄道の地位低下、人件費膨張、そして赤字ローカル線の存在が挙げられることが多い。しかし、直接の破綻原因は、JNRが1965年度から着手した第3次長期計画の資金調達スキームの失敗にあった。政府の補助金も財政投融資の増額も見送られ、政府保証のないより高金利の特別債が財投の枠外で大量に発行されたことで、1967年度には、利子及び債務取扱諸費は1,012億円となって、特別債による調達額1,040億円とほぼ肩を並べるまでになってしまった。つまり、特別債は鉄道債券の利子を支払うために発行されるような状態に陥ってしまったのである。こうして7箇年計画はわずか数年で破綻し、1969年度からは財政再建計画に変更された(高橋, 2000; Takahashi, 2019)。


Handbook  Readings  BizSciNet

Copyright (C) 2021 Nobuo Takahashi. All rights reserved.