Inamizu, Sato, and Ikuine (2017)は、実務家に対する継続的な非構造化インタビュー調査を通じて、営業における行動の詳細を明らかにする。その結果、営業が、1)事前準備、顧客への2)アプローチ、3)ヒアリング、4)プレゼンテーション、契約の5)クロージングといった5つのステップから構成されることが明らかになる。また、この5ステップを元に、営業行動を測定する142項目からなる質問票を作成し、8社107名を対象に調査を行った。その結果、成績上位者と下位者で差異の見られる項目が、ヒアリングよりも前の段階、とくに事前準備の段階に多い傾向が見られることがわかった。このことは、営業における事前準備の重要性を示唆していると言える。